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毎日のように開け閉めする引き戸が重いと、地味ながらも大きなストレスになりますよね。
しかし、一口に引き戸と言っても、実は構造に種類があり、重くなる原因や対処法も異なります。
この記事では、ご自宅の引き戸のタイプに合わせた原因の特定方法から、ご自身でできるメンテナンス、そして日々のストレスを根本から解決する選択肢まで、わかりやすく解説していきます。
はじめに:お使いの引き戸はどちらのタイプですか?
まず、ご自宅の引き戸がどちらのタイプか確認してみましょう。引き戸には大きく分けて2つのタイプがあります。
床にレールがある「敷居(しきい)タイプ」
従来から多くの住宅で使われているタイプで、床に敷かれたレール(敷居)の上を、扉の下に取り付けられた戸車が転がることで開閉します。床に溝があるのが特徴です。扉の重量を床で支える構造です。
天井側から吊るす「上吊りタイプ」
天井や鴨居(かもい)に設置されたレールから、扉を吊り下げるタイプです。
床にはレールがなく、フラットなのが最大の特徴。開閉がスムーズで、掃除がしやすいことから近年人気が高まっています。

【敷居タイプ】引き戸が重くなる4つの主な原因
検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、こちらの「敷居タイプ」の引き戸をお使いではないでしょうか。敷居タイプが重くなる原因は、そのほとんどが床のレール周りに集中しています。
原因1:レールと戸車へのゴミ・ホコリの蓄積
最も多い原因です。床のレールは溝になっているため、髪の毛やペットの毛、砂ボコリなどがどうしても溜まります。このゴミが戸車の回転を妨げ、動きを重くしたり、「ゴロゴロ」という異音を発生させたりします。
原因2:戸車の摩耗・破損
引き戸の全重量を支えている戸車は、長年の使用で少しずつすり減ったり、プラスチック部分が割れたりします。戸車が正常に回転しなくなると、摩擦が大きくなり、開閉が非常に重くなります。
原因3:レールの変形や歪み
床にあるレールは、物を落とした衝撃でへこんだり、経年劣化で歪んだりすることがあります。レールが変形すると、戸車がスムーズに転がれず、特定の場所で引っかかるようになります。
原因4:引き戸本体や建物の歪み
湿気や乾燥によって引き戸の木材が反ったり、家の経年劣化で建物が歪んだりすると、引き戸が枠や床に擦れて重くなることがあります。
| 原因箇所 | 主な症状 | 確認ポイント |
| レールと戸車 | ゴロゴロという異音、引っかかり | レールの溝にゴミはないか、戸車はスムーズに回るか |
| 戸車の摩耗・破損 | キーキーという異音、引き戸のガタつき | 戸車に欠けや割れはないか |
| レールの変形 | 全体的に動きが悪い、ガタガタ揺れる | レールにへこみや歪みはないか |
| 引き戸・建物 | 枠や床に擦れている跡がある | 引き戸と枠の隙間は均一か |
自分でできる!敷居タイプの引き戸を軽くする応急処置
原因がわかったら、まずは自分でできる範囲で対処してみましょう。多くの場合、簡単な掃除と調整で動きは改善します。
ステップ1:引き戸を外してレールと戸車を掃除する
まず、引き戸を少し持ち上げながら手前に引いてレールから外します。そして、レールの溝に溜まったゴミを掃除機やブラシで徹底的に取り除きます。
同時に、引き戸の下にある戸車に絡まった髪の毛やホコリも、ピンセットなどを使ってきれいにしましょう。
ステップ2:戸車の状態を確認し、高さを調整する
掃除の際に、戸車にひび割れや欠けがないか確認してください。もし破損していたら、同じ型の戸車をホームセンターなどで購入して交換が必要です。
また、戸車の横にある調整ネジをドライバーで回すと、高さを調整できます。引き戸が床や鴨居に擦らないよう、左右の高さを均等に合わせましょう。
ステップ3:潤滑剤を適切に塗布して動きを確認する
掃除と調整が終わったら、戸車の軸部分やレールにシリコンスプレーなどの潤滑剤を薄く塗布します。塗りすぎるとかえってホコリを吸着するので注意してください。
最後に引き戸をレールに戻し、スムーズに動くか確認しましょう。
潤滑油は種類によっては戸車の物性を変化させ、最悪の場合破損につながってしまうリスクもあります。そのため、対象の戸車との相性を事前に調べたうえで利用しましょう。

【上吊りタイプ】引き戸が重くなる原因と対処法
「床にレールがない上吊りタイプなら、重くならないのでは?」と思われがちですが、実は上吊りタイプでも動きが悪くなることがあります。
原因1:上部レールや吊り車の不具合
上吊り引き戸の心臓部である、上部のレールと吊り車(ランナー)。この部分にホコリが溜まったり、吊り車のベアリングが劣化したりすると、動きが鈍くなります。特に、長期間メンテナンスをしていないと、スムーズさが失われることがあります。
原因2:扉の振れ止め(ガイド)との摩擦
上吊り引き戸は、床に扉の揺れを抑えるための小さなガイド(振れ止め)が付いています。このガイドと扉が強く擦れることで、動きが重くなるケースがあります。扉の建付けがズレたり、ガイドの位置が不適切だったりすると発生しやすいです。
原因3:扉の反りや建付けのズレ
敷居タイプと同様に、扉自体が反ってしまい、壁や枠に擦れてしまうことも原因の一つです。また、吊り車を固定しているネジが緩むことで扉が傾き、建付けがズレてしまうこともあります。
上吊りタイプのメンテナンスは、まず上部レールの掃除が基本です。それでも改善しない場合は、吊り車の調整や交換、建付けの再調整が必要になりますが、高所での作業になるため、無理せず専門業者に相談することをおすすめします。
繰り返す不具合…根本解決なら「上吊り引き戸」への交換がおすすめ
敷居タイプの引き戸を掃除しても、またすぐにゴミが溜まって重くなる…そんな経験はありませんか?
そのストレスを根本から解決し、快適な毎日を送るなら、高品質な「上吊り引き戸」への交換が最も効果的です。
敷居タイプの限界:なくならない掃除の手間と段差
敷居タイプの最大の弱点は、構造上、床のレールにゴミが溜まりやすいことです。どんなに掃除をしても、この問題からは逃れられません。
また、レールはわずかな段差ですが、つまずきの原因になったり、お掃除ロボットの通行を妨げたりするデメリットもあります。
高品質な上吊り引き戸がもたらす3つのメリット
上吊り引き戸に交換することで、これらの問題はすべて解決します。
1. 掃除が圧倒的に楽になる
床にレールがないのでゴミが溜まらず、掃除機かけやすくなるため、掃除のストレスから解放されます。
2. 安全なバリアフリー空間を作れる
床がフラットになることで、つまずきを防ぎ、ご高齢の方やお子様も安心。車椅子での通行もスムーズです。
3. 驚くほど静かでスムーズな開閉が可能
高品質な吊り車は、非常に滑らかに動くため、驚くほど軽い力で静かに開閉できます。

業者に修理・交換を依頼した場合の費用相場
専門業者に依頼する場合の費用目安です。一時的な修理か、根本解決となる交換か、判断の参考にしてください。
敷居タイプの修理にかかる費用
戸車や下のレールの交換といった一時的な修理の場合、作業費込みで20,000円~80,000円程度が相場です 。ただし、これはあくまで現状の引き戸を延命させるための費用となります。
上吊り引き戸へ交換(リフォーム)する場合の費用
上吊り引き戸への交換は、リフォーム工事となります。扉や金物のグレード、工事の規模によって費用は変動しますが、100,000円前後からが目安です。
初期費用はかかりますが、その後の快適性や掃除の手間削減を考えると、非常に価値のある投資と言えるでしょう。
| 作業内容 | 費用相場(部品代・作業費込み) | 特徴 |
| 敷居タイプの修理 | 15,000円 ~ 30,000円 | 応急処置。ゴミが溜まる構造は変わらない |
| 上吊り引き戸への交換 | 100,000円 ~ | 根本解決。掃除が楽になりバリアフリーも実現 |
※上記の費用はあくまで目安です。正確な料金は、必ず専門業者に見積もりを依頼して確認してください。
まとめ:引き戸のタイプに合った対処で、日々のストレスから解放されよう
引き戸が重いと感じたら、まずはご自宅の引き戸が「敷居タイプ」か「上吊りタイプ」かを確認し、それぞれの原因に合った対処を試みることが大切です。
もし、あなたが「敷居タイプ」の引き戸をお使いで、繰り返すレールの掃除や日々の開け閉めのストレスに悩んでいるなら、根本的な解決策として「上吊り引き戸」への交換をぜひご検討ください。
中尾製作所では、長年の実績と技術に裏打ちされた、静かで滑らかな開閉を実現する高品質な上吊り引き戸金物をオンラインストアで取り扱っております。



















