室内ドアの寿命は何年?交換サインや費用相場、長持ちさせる方法を解説!

2025.12.25
SPECIAL FEATUREコラム

毎日何気なく使っている室内ドアですが、ある日突然「開閉しにくい」「きしむ音がする」といった不具合に気づくことがあります。室内ドアにも寿命があり、交換や修理が必要になるタイミングが必ず訪れます。しかし、具体的にいつ、どのように対処すれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、室内ドアの寿命の目安から、交換を検討すべき劣化のサイン、修理と交換の判断基準、かかる費用の相場まで、詳しく解説していきます。大切な住まいの快適さを保つために、ぜひ参考にしてください。

室内ドアの寿命は、その素材や使用状況によって大きく異なりますが、一般的な目安を知っておくことは、交換計画を立てる上で非常に役立ちます。

一般的な耐用年数は15年~20年

多くのメーカーやリフォーム会社によると、室内ドアの一般的な寿命(耐用年数)は15年~20年とされています。もちろん、これはあくまで目安であり、20年以上問題なく使用できるケースもあれば、15年を待たずに不具合が発生することもあります。特に、ドアを開閉する際に動くドアノブや蝶番などの部品は、本体よりも早く劣化することがあります。

寿命はドアの種類や使用頻度で変わる

室内ドアの寿命は、一律ではありません。ドアの種類や材質、設置場所、そして使用頻度によって大きく左右されます。例えば、家族が頻繁に出入りするリビングのドアは、あまり使わない部屋のドアに比べて部品の摩耗が早く、寿命が短くなる傾向があります。また、湿気の多い洗面所やトイレのドアは、湿気によってドア本体が反ったり、表面が剥がれたりしやすくなります。

ドアの設置場所劣化を早める要因寿命への影響
リビング高い開閉頻度による部品の摩耗短くなる傾向
トイレ・洗面所湿気による反りや表面材の剥がれ短くなる傾向
子供部屋衝撃や傷がつく可能性使用状況により変動
寝室・書斎比較的低い使用頻度長くなる傾向

ドアが発する小さなSOSに早めに気づくことが、大きなトラブルを防ぐ鍵となります。以下のような症状が見られたら、修理や交換を検討するタイミングかもしれません。

開閉時にきしむなどの異音がする

ドアを開け閉めする際に「キーキー」「ギシギシ」といった異音がする場合、ドアを支えている蝶番(ちょうつがい)が原因であることが多いです。ネジの緩みや油切れ、部品の摩耗などが考えられます。放置すると、蝶番が破損してドアが落下する危険性もあるため、早めの対処が必要です。

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ドアがスムーズに閉まらない

ドアが床に擦れたり、ドア枠に引っかかったりしてスムーズに閉まらなくなることがあります。これは、蝶番の歪みや、湿気などによるドア本体の反りが原因で発生します。力を入れないと閉まらないような状態は、日常生活において大きなストレスになります。

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ドアノブや蝶番(ちょうつがい)がぐらつく

ドアノブを回してもドアが開けにくくなったり、ドアノブ自体がぐらついたりする場合、内部のラッチという部品が故障している可能性があります。また、蝶番のネジが緩んでドアが傾いていることもあります。これらの部品の不具合は、ドアの基本的な機能を損なうため、修理や交換が必要です。

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表面のシートや塗装が剥がれている

長年使用していると、ドアの表面に貼られた化粧シートがめくれたり、塗装が剥がれたりしてきます。見た目が悪くなるだけでなく、剥がれた部分から湿気が入り込み、ドア本体の劣化を早める原因にもなります。

ドア本体に歪みや反りが生じている

ドア全体が反ってしまい、ドア枠との間に隙間ができてしまうことがあります。室内の湿度変化などが原因で起こりやすい症状です。隙間ができると、冷暖房の効率が低下したり、音漏れの原因になったりします。見た目では分かりにくい場合でも、ドアを閉めた状態で隙間がないか確認してみましょう。

室内ドアを少しでも長く快適に使い続けるためには、日頃の簡単なお手入れが効果的です。専門的な知識がなくてもできるメンテナンス方法を紹介します。

メンテナンス項目頻度の目安効果
全体の乾拭き月に1回程度汚れの固着防止
金具の掃除2〜3ヶ月に1回スムーズな動作の維持
ネジの増し締め半年に1回ドアの傾きやがたつき防止
金具への注油異音や動きの悪さを感じた時きしみ音の解消、摩耗防止

定期的な掃除でホコリや汚れを防ぐ

ドア全体やドアノブ、蝶番などの金具部分を定期的に乾いた布で拭き、ホコリや汚れを取り除きましょう。汚れがひどい場合は、固く絞った雑巾で水拭きし、その後必ず乾拭きして水分を残さないようにすることが大切です。特に金具部分にホコリが溜まると、動きが悪くなる原因になります。

蝶番(ちょうつがい)のネジを締め直す

ドアの開閉を繰り返すうちに、蝶番を固定しているネジが少しずつ緩んでくることがあります。これがドアのがたつきや傾きの原因となるため、定期的にドライバーでネジが緩んでいないか確認し、締め直しましょう。ただし、締めすぎるとネジ穴が破損する可能性があるので注意が必要です。

尚、中尾製作所では扉の種類や重量・扉厚に応じたステンレス製・スチール製など豊富なラインアップを展開していますので、ぜひご覧ください。

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潤滑油で金具の動きをスムーズにする

蝶番の動きが悪くなったり、きしみ音がしたりする場合は、潤滑油を少量スプレーすると改善されることがあります。余分な油はきれいに拭き取り、ホコリが付着しないようにしましょう。ドアノブのラッチ部分の動きが悪い場合にも有効です。

丁寧な開閉を心がける

ドアを強く閉めたり乱暴に扱ったりすると、ドア本体や金具に大きな負担をかけ、寿命を縮める原因となります。特に小さなお子様がいるご家庭では、ドアにぶら下がるなどしないように注意を促すことも大切です。日頃から丁寧な開閉を心がけるだけで、ドアは長持ちします。

ドアを勢いよく閉めたり乱暴に扱ったりすると、ドア本体だけでなく丁番やビス、枠部分にも大きな負担がかかり、開き戸の寿命を縮める原因になります。

特に小さなお子さまがいるご家庭では、ドアにぶら下がったり無理な力を加えたりしないよう、日頃から注意を促すことも大切なのです。

また、風や手元の不注意によって意図せずドアが勢いよく動いてしまう場面も少なくありません。こうした衝撃が繰り返されると、丁番の摩耗やビスの緩み、建具全体の歪みにつながるケースもあります。

日常的に丁寧な開閉を意識すること、ドアの重量や使用頻度に適した丁番を選定すること、戸当りやドアストッパーを設置して動きを制御すること、この3つが開き戸を長く使い続けるための重要なポイントです。

カテゴリーから探す(ドアストッパー) | 株式会社中尾製作所

「強く閉めない」だけでなく、金物の力でドアへの負担を分散させると、結果として開き戸の寿命延長につながります。

セットイメージから探す(引戸用製品) | 株式会社中尾製作所

ドアに不具合が見つかった時、修理で対応できるのか、それともドアごと交換する必要があるのか、判断に迷うこともあるでしょう。ここでは、その判断基準を解説します。

症状修理で対応可能か交換がおすすめか
蝶番のきしみ音
ドアノブのぐらつき
ドア表面の小さな傷
ドア本体の大きな反り×
ドアと枠が合わない×
デザインの変更×

部品交換などで修理できるケース

ドア本体に大きな問題がなく、不具合の原因が特定の部品にある場合は、修理や部品交換で対応できる可能性が高いです。例えば、蝶番のネジの緩みやドアノブのぐらつき、ラッチの故障などは、該当する部品を交換することで解決できます。費用も比較的安く抑えられることが多いです。

ドア全体の交換をおすすめするケース

以下のような場合は、ドア全体の交換を検討することをおすすめします。

交換をおすすめするケース

  • ドア本体の反りや歪みが大きい:ドアが閉まらない、隙間風が入るなどの原因となり、修理での完全な修正は困難。
  • ドアに穴や大きな傷がある:表面的な補修では対応しきれない損傷がある場合。
  • デザインや機能を変えたい:部屋の雰囲気を変えたい、採光窓のあるドアにしたい、引き戸に変更したいなど、デザインや機能性を向上させたい場合。
  • 耐用年数を大幅に超えている:15年~20年という寿命の目安を大きく超えている場合は、一つの不具合を修理しても、次々と別の場所に問題が発生する可能性がある。

修理や交換を検討する前に、ドア本体の負担を軽減する対策も効果的です。一般的に、開き戸やその金物の寿命は15〜20年程度が目安とされています。この年数を大きく超えて使用している場合、一箇所の不具合を修理しても丁番の摩耗やビスの緩み、建具の歪みなど、別の部分に次々と問題が発生する可能性があります。修理や交換を検討する際は、不具合が出ている部分だけでなく、ドア全体にかかる負担を減らす視点を持ちましょう。

例えば、ドアの重量や使用頻度に合った丁番への交換で開閉時の負荷を分散でき、金物やドア本体へのダメージを抑えられます。また、戸当りやドアストッパーの設置で急な開閉や壁への衝突を防ぎ、ドアや枠への衝撃を軽減する効果も期待できます。こうした対策で開き戸をより良い状態で使い続けることができ、結果として大掛かりな修理や交換の頻度を抑えることにつながります。

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室内ドアの交換費用は、ドア本体の価格と工事費によって決まります。ここでは、それぞれの費用の目安について解説します。

ドア本体の価格帯

室内ドア本体の価格は、デザイン、材質、機能によって大きく異なります。シンプルなデザインのものであれば2万円程度からありますが、ガラスが入ったデザインや、無垢材を使用した高品質なものになると10万円以上することもあります。

交換工事にかかる費用の内訳

ドアの交換工事には、既存ドアの撤去費用、新しいドアの取り付け費用、廃材の処分費用などが含まれます。ドア本体のみを交換する場合は3万円~5万円程度、ドア枠ごと交換する大掛かりな工事になると5万円~8万円以上が目安となります。

ドア交換の総額は、工事の方法によって大きく変わります。

交換方法費用相場(ドア本体+工事費)工事期間の目安
ドア本体のみ交換5万円~20万円数時間~1日
ドア枠ごと交換10万円~40万円1日~3日
ドアノブなど部品のみ交換1万円~2万円数時間~半日

費用を抑えるために、DIYでのドア交換を検討する方もいるかもしれません。しかし、ドアの交換には専門的な技術が必要な場合が多く、注意が必要です。

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DIYが可能なケースと注意点

DIYに慣れている方であれば、ドアノブや蝶番などの部品交換は比較的挑戦しやすいでしょう。しかし、ドア本体の交換、特にドア枠ごと交換する作業は、建付けの正確な調整が非常に難しく、少しでもずれるとドアがスムーズに開閉しなくなります。水平・垂直を正確に測るための専門的な道具も必要です。

専門業者に依頼するメリット

専門業者に依頼すれば、費用はかかりますが、多くのメリットがあります。まず、仕上がりが確実で、スムーズな開閉や見た目の美しさが保証されます。また、採寸から取り付けまで一貫して任せられるため、手間がかかりません。万が一、施工後に不具合が発生した場合でも、保証が付いている業者であれば安心です。

大切な住まいのリフォームを任せる業者選びは非常に重要です。後悔しないために、以下のポイントを押さえておきましょう。

複数の業者から見積もりを取る

まず、複数の業者に連絡を取り、現地調査の上で見積もりを出してもらう「相見積もり」を取りましょう。費用の相場感が分かり、不当に高い金額を請求されるのを防げます。見積書の内訳が詳細で、追加料金の有無についても明確に説明してくれる業者を選びましょう。

施工実績が豊富か確認する

業者のウェブサイトなどで、これまでの施工事例を確認しましょう。室内ドアの交換実績が豊富であれば、様々なケースに対応できる知識と技術を持っている可能性が高いです。自宅と似たような状況の事例があれば、仕上がりのイメージもしやすくなります。

保証やアフターサービスが充実しているか

リフォーム工事には、万が一の不具合が発生する可能性もゼロではありません。施工後の保証期間や、何かあった時にすぐに対応してくれるアフターサービスの体制が整っているかを確認することは非常に重要です。契約前に、保証内容について書面で確認しておきましょう。

室内ドアの寿命は、およそ15年~20年が目安ですが、日頃のメンテナンスによって長く使うことも可能です。開閉時の異音や閉まりにくさといったサインを見逃さず、適切なタイミングで修理や交換を検討することが、快適な住環境を維持する秘訣です。この記事で紹介した判断基準や費用相場、業者選びのポイントを参考にして、ご自宅に最適なドアリフォームを実現してください。

弊社中尾製作所では室内ドアの寿命を長持ちさせる際に活用できる蝶番を様々なラインナップで準備しています。ご興味ある方はぜひご覧ください。

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